
ホワイトニングは妊娠中に行うことをおすすめしない歯医者さんがほとんどです。今日はその理由について、ホワイトニングなしで歯の着色を防ぐ方法をご紹介します。
目次
ホワイトニングの種類とは
ホワイトニングには、様々な種類があります。
- ホームホワイトニング
- オフィスホワイトニング(※当院では行っておりません)
- セルフホワイトニング(※当院では行っておりません)
ホワイトニングの方法についてご案内します。
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングとは、歯科医院で処方された薬剤(過酸化尿素)とトレー(マウスピース)を持ち帰り、患者様がご自宅で行うホワイトニングです。行ってすぐに白くはなりませんが、象牙質に浸透するとオフィスホワイトニングに比べて、長い期間歯の白さを保つメリットがあります。
オフィスホワイトニング(※当院では行っておりません)
オフィスホワイトニングは、国家資格を持つ歯科衛生士がクリニックで行うホワイトニングです。過酸化尿素を主成分とした薬剤を使用し、ハロゲンランプなど光を当てて白くします。すぐに白く美しい歯になりますが、浸透という意味では長く持たせることが難しいのがデメリットです。
セルフホワイトニング(※当院では行っておりません)
セルフホワイトニングとは、エステや美容サロンで行われるホワイトニングです。資格を持たない環境で行うため、薬剤や機械は同じものではなく、薬剤は過酸化水素を混ぜたものです。歯科の知識がない人でも施術できるため、安全にホワイトニングを行えないデメリットがあります。
ホワイトニングで歯を白くしたい場合は、まず歯科医院で歯のクリーニングを行いましょう。歯石や歯垢のない歯で行うと、効果的です。
ホワイトニングは妊娠中できない?
国で妊婦のホワイトニングを禁止しているわけではありません。ただし、ホワイトニングの薬剤が胎児へどう影響を及ぼすかは、現段階でもわかっておらず、妊婦さんと知ってホワイトニングをおすすめするクリニックはないとお考え下さい。
- 白い美しい歯でお口元をきれいに見せる
歯科治療のホワイトニングの目的は審美性を高めることで、この一点が理由と言えます。
妊娠中にホワイトニングをするリスク
ホワイトニングが健康増進に関係するというならばわかりますが、審美目的ならば必要と言いにくいです。なぜなら、歯に浸透させるホワイトニングの薬剤(過酸化水素・過酸化尿素など)が母体や胎児のリスクを高める可能性があるからです。妊娠中は、お口の中のトラブルが起こりやすい時期です。
- 妊娠する
- ホルモンバランスが変化する
- 自浄作用のある唾液の分泌量が減少する
- 虫歯や歯肉炎、歯周病などの症状が出やすい
マタニティー生活で食べたい物や嗜好が変化し、つわりによっては食べ続けるためお口の状態が酸性になりがちです。そのため、口腔内の状態が悪化してしまいます。ホワイトニングをすれば知覚過敏などの症状が起きやすくなるため、避けましょう。
妊娠中にできる歯を白くする方法
妊娠中に歯を白くする方法が全くないかというとそうではありません。
● 歯科衛生士による歯のクリーニングを受診する(PMTC)
クリーニングで歯石や歯垢(プラーク)の除去を定期的に行ってもらいましょう。日常のセルフケアは大切ですが、プロによる歯面や歯間、歯周ポケットを清潔にしてもらうことで、歯の着色汚れが付着しにくくなります。
● ホワイトニングの歯磨き粉を使用して歯磨きをする
市販のホワイトニング用の歯磨き剤は、クリニックで使用されるホワイトニングの薬剤を含有しておらず、歯の内部にある象牙質まで白くすることはできません。ただ、ステイン汚れ(食べ物や飲み物の色素沈着・タバコなどのヤニ)は落とすことが可能です。
まとめ

ホワイトニングは、妊娠してから出産を経て、授乳が終了するまで行うことができない治療です。胎児に影響を与える可能性がゼロではない以上、歯科医師やスタッフに相談しても避けるべきと判断されるでしょう。妊娠中は、歯肉の腫れなどが起きやすい状態です。歯の白さよりも、歯や歯茎を改善し健康に保つことを重要と考えておきましょう。