
クローバー歯科・矯正歯科 あべの天王寺院 歯科医師 永井 伸人
ブリッジかインプラントかなかなか決められない方へ
ご自身の口の状態や生活背景に合わせて選ぶことが大切です。
歯を失った場合、治療法の候補としてよく挙がるのが「ブリッジ」と「インプラント」です。どちらも噛む機能や見た目を回復することができますが、治療内容や費用、耐久性、身体への負担などが異なるため、多くの患者さんが選択に迷います。
この記事はこんな方に向いています
- 歯を失い、ブリッジかインプラントか決められない方
- 費用・期間・見た目などの違いを整理したい方
- 将来後悔しない選び方を知りたい方
この記事を読むとわかること
- ブリッジとインプラントの基本的な違い
- それぞれのメリットとデメリット
- 費用や治療期間の具体的な比較
- 自分に合った治療法を選ぶための判断基準
目次
なぜブリッジかインプラントで迷う人が多いのですか?
ブリッジもインプラントも「失った歯を補う治療法」であるため、多くの患者さんが選択に悩みます。ブリッジは比較的短期間で治療でき、保険適用もあることから費用が抑えられます。
一方、インプラントは天然の歯に近い噛み心地や長期的な安定性が魅力ですが、自費治療で費用が高額になりがちです。選択肢の両方にメリットとデメリットがあるため「どちらが正しい選び方なのか」と迷いやすいのです。
選択肢にそれぞれ利点と欠点があるため、多くの人が決められずに悩みます。
歯科治療の選択肢は、単に「治せればよい」というものではありません。日常生活の質や将来のリスク、経済的な負担まで考える必要があります。特にブリッジとインプラントは、いずれも「歯を失った部分を補う」という目的は同じですが、治療プロセスも寿命も異なるため、患者さん自身のライフスタイルや価値観に直結します。
- 若い世代は「長持ちする治療」を重視してインプラントを検討することが多い
- 高齢の方は「短期間で完了」「身体への負担が少ない」を重視してブリッジを選ぶことが多い
このように、年齢や健康状態によっても悩み方は変わってきます。
関連リンク:ブリッジとインプラントの違い
ブリッジを選ぶメリットとデメリットは何ですか?
ブリッジは、両隣の歯を削って被せ物をかぶせ、失った歯を人工歯で補う治療法です。メリットとしては治療が比較的早く終わり、保険適用できる場合がある点が挙げられます。ただし、健康な歯を削る必要があり、その歯の寿命を縮めるリスクがあること、また長期的には支える歯に負担がかかる点がデメリットです。
ブリッジは治療が早く安いが、隣の歯に負担がかかるという特徴があります。
メリット
- 治療が短期間で終わる → 多くの場合、数週間で装着可能です。
- 保険適用がある → 条件を満たせば、費用が数万円程度で済むこともあります。
- 外科手術が不要 → 手術を避けたい方に安心感があります。
デメリット
- 健康な歯を削る必要がある → 本来削らなくてもよい歯に負担がかかります。
- 支える歯に過重な力がかかる → 咀嚼の力が集中し、歯が弱りやすくなります。
- 清掃性が悪い → 歯垢がたまりやすく、虫歯や歯周病の原因になることがあります。
ブリッジは「今すぐ噛めるようになりたい」「費用を抑えたい」という方には適した治療法です。しかし、長期的に考えると支えの歯が悪くなりやすく、結果としてさらに歯を失うリスクがあるため、慎重に判断する必要があります。
関連リンク:ブリッジのメリット
インプラントを選ぶメリットとデメリットは何ですか?
インプラントは人工の歯根をあごの骨に埋め込み、その上に被せ物を装着する治療法です。メリットは天然歯に近い噛み心地で、周囲の歯に負担をかけない点です。さらに見た目も自然で、長持ちしやすいのが特徴です。一方、デメリットとしては外科手術が必要で、費用が高額になり、治療期間が数ヶ月に及ぶことがあります。
インプラントは自然で長持ちするが、高額で手術が必要です。
メリット
- 隣の歯を削らない → 周囲の歯を守れるため、口全体の健康に良い。
- 天然歯に近い見た目と機能 → 違和感が少なく、食事も快適。
- 長期的に安定する → 適切なメンテナンスで20年以上持つこともある。
デメリット
- 費用が高い → 1本あたり30?50万円程度が相場。
- 外科手術が必要 → 骨に埋め込むため、体への負担がある。
- 治療期間が長い → 骨と結合するまで数ヶ月かかることもある。
インプラントは「将来を見据えた選択」として魅力的です。特に1本だけ歯を失ったケースでは、周囲の歯を守る意味でメリットが大きいですが、費用や治療の負担を十分に理解してから選ぶことが重要です
費用や治療期間で比較すると、どう違いますか?
ブリッジとインプラントの違いは費用・治療期間・耐久性に表れます。ブリッジは比較的安価で短期間で完成しますが、耐久性は10年前後とされます。インプラントは高額で数ヶ月の治療期間を要しますが、適切なケアを行えば20年以上持つ場合もあります。
ブリッジは短期・低費用、インプラントは長期・高費用という違いがあります。
項目 | ブリッジ | インプラント |
---|---|---|
費用 | 数万円〜(保険適用の場合)、自費なら10〜30万円 | 1本30〜50万円前後(自費のみ) |
治療期間 | 約2〜4週間 | 約3〜6ヶ月(骨の状態で変動) |
耐久性 | 平均7〜10年 | 15〜20年以上可能 |
隣の歯 | 削る必要あり | 削らない |
手術 | 不要 | 必要 |
比較してみると「短期的に安く済ませたいならブリッジ」「長期的な安定性を重視するならインプラント」という違いが浮かび上がります。
ブリッジとインプラント、どんな人に向いていますか?
治療法の選択は「ご自身の体の状態」「経済的な余裕」「長期的な視点」の3つが基準になります。ブリッジは費用や手軽さを重視する方に向いており、インプラントは長期的に安定した歯の機能を求める方に適しています。
費用重視ならブリッジ、長期安定性重視ならインプラントです。
ブリッジが向いている人
- 外科手術に不安がある方
- 高齢でインプラントに適さない方
- 短期間で治療を終えたい方
- 費用をできるだけ抑えたい方
インプラントが向いている人
- 長期的に安定した治療を求める方
- 周囲の歯を守りたい方
- 見た目や噛み心地を重視する方
- 経済的に余裕があり、メンテナンスを継続できる方
「どちらが良いか」ではなく「自分に合っているか」で判断することが大切です。
後悔しないために歯科医院で相談するときのポイントは?

治療を決める際は、信頼できる歯科医院で相談することが重要です。両方の治療に精通した歯科医師の意見を聞き、CT撮影や口腔内の検査をもとに判断しましょう。また、治療後のメンテナンスについても確認することが後悔しないためのポイントです。
相談とメンテナンスの確認が後悔を防ぐカギです。
相談のポイント
- 検査を丁寧に行ってくれるか → 骨量や歯ぐきの状態を正確に把握することが必要。
- メリットとデメリットの両方を説明してくれるか → 片方だけを勧める医院は注意。
- 治療後のメンテナンス体制があるか → 特にインプラントでは必須。
納得して選ぶことが、長期的に満足できる治療につながります。医院選びも含めて、慎重に比較検討しましょう。
まとめ
ブリッジとインプラントはどちらも有効な治療法ですが、それぞれ特徴や適応が異なります。ブリッジは短期間・低費用、インプラントは長期的安定・自然な見た目が魅力です。最終的にはご自身の優先事項と歯科医師の意見を合わせて判断することが大切です。
関連リンク:クローバー歯科あべの天王寺院のインプラント