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子供の歯に必要な健康管理ってありますか?

子供の歯に必要な健康管理ってありますか?

クローバー歯科・矯正歯科 あべの天王寺院 歯科医師 永井 伸人

子供の歯には大人の歯と違うケアの仕方があります。子供の歯のための健康管理方法についてご説明します。

健康な歯のための子供の口腔管理

子供のデンタルケア

歯科医院には、小さな子供から高齢の方まで、毎日多くの患者さんが来院されています。生涯を通じて虫歯や歯周病にならないよう健康な歯を維持するためには、子供の頃からお口の中を健康に保つよう意識することがとても大切になります。

子供が来院する理由は、虫歯予防と虫歯治療が大半です。近年では顎の小さい子供が多く、歯並びの相談が必要なケースも増えています。

子供の口腔管理を大人になるまでずっと徹底して行っていくことで、将来虫歯や歯周病になって歯を失うリスクを減らすことに繋がります。痛くなってから虫歯治療を行うのではなく、これからの成長を見越して総合的に口腔管理を行っていくことが、生涯を通じて歯を健康に保つための基礎となります。

子供の健康管理に必要なこと

子供の健康な歯のためには、適切な口腔管理が大切です。具体的には以下のようなことに気をつけましょう。

1. 正しい歯磨きの方法を身につけよう

子供には、歯ブラシを使った正しい歯磨き法を教えましょう。歯ブラシは柔らかい毛のものを選び、歯と歯茎の間も丁寧にブラッシングしましょう。歯磨きは朝と寝る前に行うようにし、2分以上かけることが大切です。

2. フッ素入り歯磨き粉を使おう

子供向けのフッ化物入りの歯磨き粉を使いましょう。フッ化物は虫歯の予防に役立ちますが、過剰に摂取することのないように気を付ける必要があります。

3. 歯ブラシが傷んできたら交換しよう

歯ブラシは定期的に交換しましょう。毛先が開いてきたり、傷んだりすると、毛先が歯にしっかりと当たらず、歯磨きの効果が減少します。

4. 定期的に歯科健診を受けよう

子供を定期的に歯医者に連れて行き、口腔健康をチェックしてもらいましょう。定期健診は虫歯や歯の問題を早期に発見し、乳歯から永久歯への生え変わりや歯並びなどもチェック出来、日頃気になっているポイントについても相談できます。

5. 健康的な食事を心がけよう

子供には特に砂糖を過度に摂取することを避けるようにしましょう。砂糖は虫歯の原因となります。また、硬い食べ物は乳歯を傷つける恐れがあるため、歯を傷つけない食べ物を食べる習慣をつけましょう。

6. 歯を保護する習慣をつけよう

子供がスポーツをする場合は、必要に応じて適切なマウスガードを使用するようにしましょう。歯を怪我から守ってくれます。

7. 正しい飲み物を選択しよう

ジュースや炭酸飲料などの酸性飲料は歯の表面のエナメル質を溶かす可能性があるため、飲み過ぎないようにしましょう。

8. 歯の健康について子供にも教えよう

子供に歯磨きなどの歯に良い口腔衛生習慣の大切さについて教え、子供のうちに歯の健康に対する意識を高めましょう。

以上のポイントを実践することで、子供の健康な歯を維持し、虫歯や歯の問題を予防することができます。子供時代にきちんとした歯のケアの習慣が出来ると、大人になってもその習慣を継続することが容易に出来、結果として虫歯や歯周病にかかりにくくなります。

乳歯と永久歯の違い

乳歯と永久歯の違い

永久歯は大人になっても一生使う大切な歯で、 一度抜けるともう生えてこないことは皆さんご存じと思います。一方乳歯は、子どもの小さい顎に合わせて生えてくるので、 永久歯よりも本数が少なく、大きさも永久歯よりも一回り小さいです。

乳歯は白っぽい色をしており、永久歯はやや黄色味を帯びています。 歯質にも違いがあり、乳歯はエナメル質と象牙質が永久歯よりも薄いために 虫歯になりやすく、虫歯が早く進行します。

乳歯から永久歯への生え変わり

乳歯の子ども

乳歯から永久歯への生え変わりは、6歳前後から始まることが多く、 個人差はありますが、6~7年かけて全部の歯が順番に生え変わっていきます。この生え替わり期間は通常よりも虫歯になりやすい傾向が ありますので、注意してケアしましょう。

永久歯は子どもの顎の発達に伴ってきれいに並んでいきますが、顎が小さい場合は歯が並びきれずに重なって生えて、歯並びががたがたに なってしまいます。

子供の歯列の乱れに気付いた時は、永久歯の歯並びが完成してしまう前に、矯正歯科を受診してくださいね。

子供の歯の健康管理に関するQ&A

乳歯と永久歯の歯質の違いは何ですか?

乳歯と永久歯の歯質の違いは、乳歯のエナメル質と象牙質が永久歯よりも薄いために、乳歯は虫歯になりやすく、虫歯が早く進行することです。永久歯はより強くて丈夫な歯質を持っています。

乳歯から永久歯への生え変わりはいつ始まりますか?

乳歯から永久歯への生え変わりは、通常は6歳前後から始まります。ただし、個人差がありますので、6~7年かけて全部の歯が順番に生え変わっていきます。

生え変わり期間中はなぜ虫歯になりやすいのですか?

生え変わり期間中は虫歯になりやすい傾向があります。これは生え変わる過程で歯の表面が脆弱になり、歯ブラシなどのケアが不十分だと細菌が歯に付着しやすくなるためです。しっかりとしたケアと定期的な歯科検診が重要です。

まとめ

歯のキャラクター

子供成長するにつれて、毎日の歯のケアは自分の手で行うことになります。そのための正しい方法を、ぜひ子供が小さいうちから身につけられるようにしていただきたいと思います。

この記事の監修者
医療法人真摯会 クローバー歯科・矯正歯科 あべの天王寺院
院長 永井 伸人

徳島大学 歯学部卒業卒業。日本口腔インプラント学会。日本顎咬合学会。

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クローバー歯科・矯正歯科あべの天王寺院

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック