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インプラントとマグネットデンチャー、どちらを選ぶ?違いと選び方をわかりやすく解説

インプラントとマグネットデンチャー、どちらを選ぶ?

「入れ歯が合わなくて痛い」
「すぐ外れてしまって会話中に不安」
「咬む力が弱くて食事が楽しめない」

そんなお悩みを抱える患者さんは少なくありません。合わない入れ歯を使い続けることは、快適な生活を妨げるだけでなく、見た目や健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

こうした悩みに対して、近年注目されているのが「インプラント」や「マグネットデンチャー(磁性アタッチメント義歯)」といった選択肢です。どちらも、従来の入れ歯の不快感や不安定さを解消する方法として、多くの患者さんに支持されています。

しかし、「自分にはどちらが合っているのか分からない」「どんな違いがあるの?」といった声もよく聞かれます。

このコラムでは、インプラントとマグネットデンチャーの特徴や違い、そしてどんな場面でどちらを選ぶべきかを、わかりやすく解説していきます。ご自身に合った治療法を見つけるヒントとして、ぜひ参考にしてください。

入れ歯が合わない…そんなお悩みありませんか?

保険の入れ歯

入れ歯が合わずに「痛い」「外れやすい」「しっかり咬めない」といった悩みを抱える患者さんは少なくありません。そうした方にとって、「インプラント」や「マグネットデンチャー」という選択肢が気になるものの、どちらを選べば良いか判断に迷うことも多いのではないでしょうか。

入れ歯が合わず悩む方にとって、インプラントやマグネットデンチャーは重要な選択肢です。

放置していると、咬む力や見た目に影響が

合わない入れ歯をそのまま使い続けていると、咬む力が低下し、食事が楽しめなくなるばかりか、顎の骨が痩せてしまったり、見た目の変化にもつながります。また、話しにくさや自信の低下にも影響します。

不適切な入れ歯を放置すると、口元の機能や見た目にも悪影響が出ます。

主なリスクには以下のようなものがあります。

咬む力の低下
→ しっかりと咬めないため、消化や栄養摂取に影響します。

顎の骨の吸収
→ 噛む刺激がないと、顎の骨が痩せてしまい、将来的な治療も困難に。

見た目の変化
→ 口元がこけたり、顔全体の輪郭が変わってしまうこともあります。

心理的な影響
→ 入れ歯へのストレスから外出や会話を避けるようになる場合も。

その結果、生活の質が低下してしまうリスクが高まります。

選択肢としての「インプラント」と「マグネットデンチャー」

合わない入れ歯に対して、現代の歯科では「インプラント」や「マグネットデンチャー」といった先進的な選択肢が用意されています。どちらも快適性や安定性を高める治療方法ですが、それぞれの特徴を正しく理解することが大切です。

インプラントとマグネットデンチャーは、入れ歯の悩みを解決する有力な選択肢です。

それぞれの特徴:

  1. インプラント
    → 人工歯根を顎の骨に埋め込むことで、天然歯のような安定感を得られる治療。
  2. マグネットデンチャー
    → 歯根やインプラントに埋め込んだ磁石と入れ歯を磁力で固定する方法。

どちらも入れ歯の「外れやすい」「安定しない」という悩みを大きく軽減できます。

それぞれのメリット・デメリット

治療を選ぶ際は、見た目・機能性・費用・身体への負担といった複数の要素を検討する必要があります。以下に、それぞれの選択肢の長所と短所を整理します。

インプラントとマグネットデンチャーはそれぞれ異なるメリット・デメリットがあります。

インプラント

メリット

  1. 天然歯に近い見た目と咬み心地
  2. 固定式なので外れにくい
  3. 周囲の歯に負担をかけない

デメリット

  1. 手術が必要
  2. 治療期間が長め
  3. 全身状態により適応外となる場合もある

マグネットデンチャー

メリット

  1. 取り外し式で手入れがしやすい
  2. 磁石で固定されるため安定感が高い
  3. インプラントより外科的負担が少ない

デメリット

  1. 金属や磁力に制限がある方には不向き
  2. 経年劣化で磁力が弱まる可能性もある

このように、患者さんの希望や身体の状態によって最適な選択は異なります。

どんな人にどちらが向いている?選び方のポイント

「どちらがいいか」は患者さんの希望だけでなく、全身の健康状態や顎の骨の状態、ライフスタイルなども関係してきます。歯科医師とよく相談しながら、自分にとってのベストな選択を見つけましょう。

選択は個人の状態と希望に応じて異なります。

選び方の目安

インプラントが向いている人

  • 顎の骨がしっかりしている
  • 固定式の快適な歯を望んでいる
  • 手術に耐えられる全身状態の方

マグネットデンチャーが向いている人

  • 手術に不安がある、もしくは持病がある
  • 手入れしやすい入れ歯を希望
  • 複数の歯をまとめて補いたい場合

インプラントとマグネットデンチャーは、いずれも「しっかり咬める」「話しやすい」「見た目を整える」といった点で非常に効果的です。どちらが良いかは一概に決められませんので、診査とカウンセリングが重要になります。

まずは歯科医院での相談を

どの治療が合っているかは、患者さんご自身の状態を診たうえで歯科医師が判断します。CT撮影などで顎の骨の状態を確認し、治療の選択肢を一緒に検討しましょう。

まずは歯科医院での診査・相談が最優先です。

相談の際には以下を確認すると安心です:

  1. 現在の入れ歯の悩みや生活への影響
  2. 健康状態や既往歴
  3. 見た目や咬み心地への希望
  4. 治療後のメンテナンスに対する考え

正確な診断と適切な選択こそが、満足できる結果につながります。

まとめ

納得できる選択が、快適な毎日につながります

入れ歯の不快感や使いづらさに悩む日々は、想像以上にストレスが大きいものです。「食事が楽しくない」「会話に自信が持てない」「笑うのをためらってしまう」??そんな日常の小さな我慢が積み重なると、心まで沈んでしまうこともあるかもしれません。

インプラントやマグネットデンチャーといった選択肢は、そんな悩みを解消し、もっと自然に、もっと快適に過ごせる毎日を取り戻すための方法です。ただし、それぞれにメリット・デメリットがあり、すべての患者さんに同じ選択肢が最適というわけではありません。

だからこそ、自分に合った方法を見つけるためには、歯科医院でしっかりと相談し、納得のいく説明を受けることが大切です。あなたの希望やライフスタイル、健康状態に寄り添いながら、最善の選択を一緒に考えてくれる歯科医師がきっといます。

「もう入れ歯で悩まなくていい」そんな明るい未来のために、一歩踏み出してみませんか?
あなたが心から安心できる治療法に出会えることを願っています。

この記事の監修者
医療法人真摯会 クローバー歯科・矯正歯科 あべの天王寺院
院長 永井 伸人

徳島大学 歯学部卒業卒業。日本口腔インプラント学会。日本顎咬合学会。

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クローバー歯科・矯正歯科あべの天王寺院

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック